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会長挨拶

会長就任の挨拶

日本心身健康科学会会長
青木 清

 この度、2011年9月1日より筒井末春前会長の後任として日本心身健康科学会の会長に就任しました青木清です。
 本学会は2005年2月に人間総合科学会として設立されましたが、その後、名称が変更されて日本心身健康科学会となり、8年が経過しました。その間、順調に発展して多くの会員による学会活動が活発に展開されるとともに本学会の事業でもある心身健康アドバイザーの育成が行われていることは大変喜ばしいことです。
 日本は2011年、東日本大震災があり、その後も地震だけでなく台風による大きな災害がありました。このようなことで2011年は災害の年であり困難な年であったといえます。
 一方、国外に眼を向けると、2011年は国際的な面で日本の社会はグローバル化の大波を受けて、国として創造性とイノベーションに価値を置く方向に舵を取らざるを得ないところにきています。
 このような状況下にあって、科学として人間の創造性のはたらきについてみたとき、心・脳・身体・社会のすべてにわたって探究して応用する時代にあると思われます。応用が前面に強く出てくると、基礎的研究に対して、いろいろな面で厳しいものになってくる恐れがあります。
 東京の上野にある国立西洋美術館の前庭にロダンの彫刻の「考える人」があります。その「考える人」について、ロダン自身が「実り豊かな思考が彼の頭脳の中でゆっくりと確かなものになってゆく。彼はもはや夢想家ではない。彼は創造者である。」と語っているとのことです。つまり思考する人間は創造する人間であるということです。人間の脳では、感情、記憶、言葉、社会などの相互作用によって思考のはたらきが成り立っているのです。思考こそ、人間の特徴です。
 本学会の主旨は人間の心身相関について科学的に探究することです。それは「健康」の概念を基盤として、心・身体・社会環境の面から思考のはたらきを科学的に探究することでもあります。これによって人間とは何かという問いに新しい道を開くことができるのではないでしょうか。
 最後になりますが、学会員の皆さんとともに心身健康科学の学問の発展のために尽くしたいと思います。
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